まず結論から

  • 韓国でコンタクトレンズはオンラインで買えない。度数なしの美容カラコンも同じ。法律でそう決まっており、2024年に憲法裁判所が合憲判断を下した。
  • ただし処方箋は不要。眼鏡店に入って「度数−3.00、ブラウンのワンデー」と言えば、その場で検眼して販売してくれる。パスポートも不要。
  • 価格はワンデー10枚 20,000ウォン、マンスリー2枚 12,000〜30,000ウォンが目安。同じブランドの海外通販より30〜40%安い。ただし自国に持ち帰れる数量には国ごとに上限がある。

韓国でサークルレンズを買おうと検索すると、たいてい壁にぶつかる。ブランド公式サイトで色を選びカートに入れたのに、決済ボタンがない。配送先を入力する欄もない。代わりに「店舗予約」という見慣れない言葉が出てくる。

バグではない。韓国はコンタクトレンズのオンライン販売を法律で禁止している。 この記事では、その規制が正確にどういうものか、そして旅行者が実際にどんな手順を踏めばいいのか、買ったレンズを自国まで何枚持ち帰れるのかをまとめた。


なぜオンラインで買えないのか?

医療技師等に関する法律第12条第5項のためだ。 条文は「何人も眼鏡およびコンタクトレンズを通信販売・サイバーモール等の方法で販売してはならない」と明記している。販売者が眼鏡士かどうか、国内業者かどうかは一切関係ない。

核心は韓国でコンタクトレンズは度数有無に関係なく医療機器という点だ。視力矯正機能がまったくない純粋な美容目的のサークルレンズも角膜に直接触れるため、食品医薬品安全処が品目ごとに許可・審査する。直径・厚さ、紫外線透過率、含水率、酸素透過率、眼刺激性、細胞毒性、無菌試験まで通過しなければ許可が下りない。

2024年憲法裁判所決定 — この規制は維持される

2024年4月、憲法裁判所はこの条項について裁判官8対1で合憲決定を下した。理由は二つ。第一に、コンタクトレンズは損傷しやすい角膜に直接装着するものだから、流通過程で変質・汚染されると深刻な健康リスクにつながる。第二に、視力や目の状態は時間とともに変化するが、オンライン販売は着用者の現在の状態を考慮しない無分別な着用を招く。

つまり「もうすぐ規制が緩和されるだろう」と期待して待つ理由はない。実際に韓国国内でレンズのオンライン販売やピックアップ代行を行った業者が医療技師法違反で罰金刑を受けた事例もある。


ブランドはどう販売しているのか —「オンライン予約→店舗受け取り」

オンラインで選び、店舗で決済する。 韓国国内のカラコンブランドはほぼすべてこの仕組みで統一されている。Hapa Kristin公式サイトはトップ画面にこう明記している —「コンタクトレンズは医療機器のためオンラインで予約後、予約店舗で決済および商品受取が可能です」。i-DOLも別途オフライン受け取り予約サイトを運営している。

旅行者が実際に踏む手順は以下のとおり。

カラコン購入5ステップ

  • 1. ブランド公式サイトで色・直径・使用期間を選ぶ。直径(12.5〜13.8mm)が大きいほど目が大きく見えるが、異物感も強くなる。初めてなら13.0〜13.3mmが無難。
  • 2. 受け取りたい店舗を予約する。明洞・弘大・江南(カンナム)エリアが旅行者の動線に近い。予約なしで直接訪問しても在庫があれば買える。
  • 3. 店頭で度数を伝える。度数が必要なら眼鏡士がその場で検眼する。無料で5〜10分程度。
  • 4. 装着テストをする。ほとんどのカラコン店舗はテストレンズを用意しており、実際の目で色を確認できる。画面の色と実物の色はかなり違う。
  • 5. 決済して受け取る。現金・カード・電子決済すべて可能。パスポートは不要。

度数入りレンズ、処方箋なしで本当に買える?

買える。 韓国は国家免許を持つ眼鏡士(アンギョンサ)が眼鏡店で直接屈折検査を行い、コンタクトレンズを販売・調製できる国だ。アメリカのように検眼士(optometrist)の有効な処方箋を要求しない。眼鏡を作る手順と実質的に同じで — ソウルで眼鏡を作る記事で扱った検眼システムがコンタクトレンズにもそのまま適用される。

例外は一つだけ。6歳以下の小児用コンタクトレンズは医師の処方に基づき販売しなければならない。 この年齢層は調節麻痺屈折検査のような眼科検査が必要になる可能性があるためだ。

注意 — 眼鏡の度数をそのまま伝えてはいけないケースがある。 眼鏡レンズは目から約12mm離れており、コンタクトレンズは角膜に直接触れる。この距離差のため、度数が−4.00D程度を超えると眼鏡の度数とコンタクトレンズの度数が異なってくる。例えば眼鏡−6.00Dはコンタクトレンズでは−5.50D前後になる。眼鏡士が換算してくれるが、「自分の眼鏡の度数は−6.00です」とだけ言って済ませるのではなく、眼鏡の度数なのかレンズの度数なのかを明確に伝える必要がある。

乱視(トーリック)用カラコンは選択肢が大幅に減ることも知っておこう。韓国国内のカラコンラインアップは球面度数中心のため、乱視が−1.00Dを超えると希望する色がまったくない可能性がある。この場合、カラコン専門店より一般眼鏡店で透明トーリックレンズを作る方がよい。


ブランド別の価格は?

ワンデー10枚1箱が20,000ウォン前後、マンスリー2枚が12,000〜30,000ウォン前後。 2026年8月4日、各ブランド公式サイトで確認した定価。

20,000ウォン
OLENSワンデー10枚 — 114製品のほとんどが同一価格
36,000ウォン
OLENSワンデー20枚 — 10枚×2箱より4,000ウォン安い
−37%
韓国店頭価格 vs 同ブランド海外通販価格(Hapa Kristinワンデー基準)

👁️ 主要カラコンブランド実勢価格(2026年8月4日公式サイト確認)

ブランドワンデーマンスリー特徴
OLENS(オーレンズ)10枚 20,000ウォン / 20枚 36,000ウォン2枚 12,000〜30,000ウォン韓国最大チェーン。明洞・弘大・江南など店舗密度が最も高い
Hapa Kristin(ハパクリスティン)店頭価格(海外サイトは$21.99)店頭価格(海外サイトは$29.99)日本・中国・東南アジア認知度1位。オンライン予約→店舗受け取り
i-DOL(アイドルレンズ)20,000ウォン台26,000ウォン台〜別途オフライン受け取り予約サイト運営

マンスリーはブランドごとにプロモーションのばらつきが大きい。OLENSの場合、人気ライン(Gloty Ear・Really Rich・Rain)は2枚30,000ウォンだが、ほとんどに1+1がついて実質4枚30,000ウォン。TT・EOTDのようなラインは2枚12,000ウォン。同じ店内でも製品によって倍以上の差がある。

海外通販より韓国で買う方が安い理由

Hapa Kristinグローバルサイトはワンデー10枚を$21.99(約31,700ウォン)で販売している。同じブランドを韓国店舗で買えば20,000ウォン台だ。海外サイトは韓国国内のオンライン販売禁止規制を受けずに通常配送しているが、価格は国内店舗の方が30〜40%安い。ソウル滞在中に買っておくべき理由だ。


日本に何枚まで持ち帰れる?

ここが本当の落とし穴だ。 韓国で買うこと自体は自由だが、持ち出す数量は到着国が決める。コンタクトレンズはほぼすべての国で医療機器に分類されるため、化粧品のように自由ではない。

✈️ 国別個人持ち込み制限(2026年8月基準、各国公式資料)

制限ワンデー換算マンスリー換算根拠
日本使用期間2ヶ月分以内60組(120枚)2組(4枚)厚生労働省 個人輸入基準
台湾単回使用レンズ 単一度数60枚、単一ブランド・2種類の度数に限定60枚(30日分)リストに掲載なし特定医療機器専用承認製造・輸入法
中国個人自己使用・合理的数量明示された数値なし明示された数値なし第3類医療機器管理
米国度数レンズは有効な処方箋が必要FDA

数字を実感に変えてみよう。

共通原則 — 人にあげてはいけない

日本の厚生労働省基準を見ると、個人輸入の前提は「輸入者本人が自己の個人的使用に供すること」だ。輸入した医療機器を他人に売ったり譲ったりすることはもちろん、他人の分を代わりに買って持ち込むことも認められない。友達に頼まれて10箱買って帰るというよくあるシナリオが、まさにここに引っかかる。


安全な選び方 — 承認済み製品か確認しよう

韓国店舗で買うからといって必ず安全とは限らない。2026年2月1日、食品医薬品安全処は韓国国内製造業者が作ったソフトカラーレンズ16モデルに販売中止・回収命令を出した。 理由は色素や素材の問題ではなく手続きだった — 業者が一部製品を外部製造元に委託生産しながら、医療機器法上必要な変更認証を受けていなかった。食薬処は安全性の懸念は低いと見つつも「事前変更認証を受けず違法な製品」として回収を命じた。

こうしたことが実際に起きているからこそ、店頭で確認すべきことがいくつかある。

店頭で3秒チェック

  • 個別包装が密封されているか。ばら売りされているレンズは買わない。
  • 包装に医療機器表示と製造番号・使用期限があるか。なければ正式承認製品ではない。
  • 眼鏡店または眼鏡業所として登録された店舗か。アクセサリー店や露店で売られているカラコンは違法。
  • 装用時間を尋ねる。カラコンは色素層のため透明レンズより酸素透過率が低い製品が多い。1日8時間を超えないのが安全。

どこで買える?

OLENS明洞店 — 明洞の中心部。カラコン専門チェーンの中で外国語対応が最も慣れている店舗の一つ。テストレンズで色を実際に確認できる。

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OLENS弘大店 — 弘大入口駅近く。10〜20代の客が多く新製品の回転が速く、在庫の幅も広い。

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一般眼鏡店 — 度数が強い、または乱視があるなら、カラコン専門店より地域の眼鏡店の方がよい。検眼設備がきちんと整っており、透明レンズも含めて比較できる。全国どこでも眼鏡店(メガネショップ)の看板を探せばOK。


データと出典

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