韓国の中高生の1日は、学校と塾のあいだのわずかな自由時間、そして週末にぎゅっと凝縮されています。そのわずかな時間で、彼らはお金をあまりかけずに思い切り楽しむ術を知っています。カギは 「小さくて安い室内遊びの組み合わせ」 —— 歌を数曲、写真をワンセット、流行りもののグルメをひとつ、ちょっとしたショッピングをつなぎ合わせて1日をつくる。外国人旅行者にとっては、このコースこそがまさに「K-日常体験」です。以下は、韓国の10代がリアルに遊んでいる方法と、旅行者が真似できるスポット・グルメ・エリアを、ネイバーマップのボタン付きでまとめたガイドです。

早わかり(2026年基準)

  • 鉄板コース: コインノレバン → ネカット写真 → マーラータン・ヨアジョン → ダイソー・オリーブヤング
  • 要注意: マルチバン・密閉型ルームカフェは青少年立入禁止。オープン型のみ利用可。
  • 10代が集まるエリア: ホンデ・カンナム・コンデ・シンチョン・ソンス
  • 旅行者向けTips: ほとんどが無人・セルフ式なので言葉の壁は低め。

韓国の中高生は放課後、主に何をしている?

希望は「遊び」、現実は「塾」です。 韓国女性家族部「2025青少年統計」にもとづく調査では、子どもが放課後にいちばんしたい活動は「遊び場・PCバンなどで友だちと遊ぶ」(42.9%)でしたが、実際にそうして遊べている子は18.6%にとどまりました。一方、放課後に塾・家庭教師を希望した割合は25.2%だったのに対し、実際には54.0%が塾に通っています。だからこそ、平日昼間の「遊び」はサクッと済ませるスタイルが多く、本格的に遊ぶのは夕方以降と週末に集中するのです。

遊び時間の大半を占めるのは スマホとショート動画です。10代の1日平均のネット動画視聴は2時間を超え、YouTubeショーツ・Instagramリール・TikTokで見た流行がそのままオフラインの遊び(グルメ・チャレンジ・写真ポーズ)へ直結する——これがいまの10代の遊び文化の特徴です。以下に紹介するスポットは、そんなオンラインのトレンドがリアルに集まる場所ばかりです。

コインノレバン(コノ)—— なぜ10代のアジトなのか?

コインノレバンは、韓国の10代にとっていちばん手軽な遊び場です。 通称「コノ」。硬貨やカードで1曲単位の料金を支払い、無人で歌うノレバン(カラオケ)です。予約も要らない、最低時間の縛りもない、お酒とも無縁——1〜2人で放課後にふらっと寄るのにこれ以上ない空間です。

人気の理由は コスパ。従来型の大箱ノレバンと違い、1〜3人用のコンパクトなブースを安価で提供する仕組みで、2010年代半ば以降は事実上10代客をメインターゲットに設計されてきました。無人運営のため店舗数も急増し、業界では新設ノレバンのうちコインノレバンの割合が70%を超えると見られています。料金は通常 ₩1,000(約¥110)で3〜4曲、または時間制(30分券など)です。

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ネカット写真 —— ワンセットで残す友情ショット

ネカット写真は、コノとセットで楽しまれる国民的遊びです。 無人ブースで友だち同士やカップルが4カット(ネカット)を撮り、その場でプリントする仕組み。1回あたり ₩4,000〜6,000(約¥430〜650)が相場です。インセンネカット(人生ネカット)・フォトイズム・ハルフィルム・モノマンションなど、ブランドごとに色味や雰囲気が異なり、10代はパステルトーン(ハルフィルム)やモノクロのムード(モノマンション)、アイドル・キャラクターとのコラボフレームなどを選んで撮ります。無人セルフ式なので、外国人でも画面の案内に従うだけでOK。ブランドごとの違いやおすすめは別ガイドで詳しく紹介しています。

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脱出ゲームカフェ —— 週末の定番コース

脱出ゲームは、友だち複数人で遊ぶ週末の代表格です。 鍵のかかった部屋でヒントを解き、制限時間内に脱出するゲームで、推理・ホラー・感性系など100以上のテーマがあります。10〜20代はもちろん、30代の会社員にも根強い人気。店舗が最も密集しているのはホンデとカンナムで、ホンデにはエクスケイプ(Xcape)・ビートフォビア・ネクストエディションといったブランドが並んでいます。料金は通常 1人 ₩20,000〜28,000(約¥2,160〜3,020) 台で、人気テーマは週末の予約がすぐ埋まります。

外国人向けメモ: ヒントやストーリーが韓国語ベースなので、英語対応テーマを別途用意している店舗を選んで予約するのがベターです。

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PCバン・ゲームセンター・クレーンゲーム —— 室内遊びの三種の神器

天気を気にせず遊べる室内遊びも、10代の日常の大きな柱です。

PCバン(PC방)は、いまなお男子学生を中心に最もポピュラーな遊び場。時間あたりの料金が安く、ハイスペックPCでゲームに没頭したり、ラーメンや軽食を頼んで数時間を過ごしたりします。Z世代の余暇調査でも、PCバンは訪問率トップクラスの遊びに挙げられています。

クレーンゲーム店はここ数年、繁華街のあちこちに増えた無人の遊び場です。機械に₩1,000〜2,000(約¥110〜220)を投入し、アームでぬいぐるみやフィギュアを取るスタイルで、カンナム・ホンデ・大学街に特に多く見られます。結果がすぐ手に残る「スモールプレイ」なので短時間でも楽しめ、SNS映えするネタとしても人気です。

昔ながらの ゲームセンターに加え、リズムゲームやレトロゲームを揃えた新型ゲーム場も、カンナムやホンデを中心に再び注目を集めています。

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ボウリング —— いま再燃中の10代遊び

座って遊ぶだけじゃありません。 2026年に入り、10代のあいだで ボウリング が再び急激に盛り上がっています。友だちどうしでゲーム代を割り勘すれば気軽に楽しめ、SNSの投稿ネタとしても優秀。屋内だから天候に左右されず、特別なスキルがなくてもみんなで笑いながら遊べる——そんな気楽さがウケて、グループ遊びの定番に返り咲きました。

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マルチバン・ルームカフェは10代が利用しても大丈夫?

ここは法的な注意が必要です。 密閉された部屋で遊ぶ「マルチバン」は2012年から青少年の立入が禁止されている業種です。これをかわす形で登場した「ルームカフェ」も、2023年4月以降規制が強化され、密閉構造のルームカフェは青少年の立入・雇用が禁止されています。青少年が使えるのは、床から1.3m以上の透明窓で外から中が見える「オープン型」ルームカフェのみ。2026年に入ってからは、漫画カフェも密閉構造であれば有害業種として取り締まりの対象になっています。

そのため、10代が実際に通うのは オープン型のルームカフェ・漫画カフェです。漫画やウェブトゥーンをずらりと揃え、マットやビーズクッションに寝転がって漫画を読んだり、ラーメンや軽食をつまみながらダラダラ過ごしたり——友だち同士で半日つぶすのにぴったりの空間です。外国人旅行者もオープン型の店舗なら自由に利用できます。部屋を選ぶときは 外から中が丸見えのオープン型かどうか をチェックすればOKです。

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マーラータン・ヨアジョン —— いま10代のグルメトレンドは?

韓国10代のグルメ流行は、ものすごいスピードで入れ替わります。 SNSでバズった食べものが数カ月で繁華街を席巻し、やがて消えていく——そのサイクルが繰り返されるなか、2026年現在の勢力図はこうです。

グルメ状況(2026)特徴
マーラータン定番に定着好みの具材を自分で選んで器に盛るスタイル。「マーラータン世代」という言葉が生まれるほど10代の必須コース
ヨアジョン(ヨーグルトアイスクリーム)好調キープヨーグルトの上にハニカム・グラノーラ・生フルーツなど50種以上のトッピングを自由に選べる。売上伸長中
ドバイチョコレート流行継続カダイフ・ピスタチオフィリング。派生商品(ドゥチョンクなど)にも拡大
タンフールー急落飽和状態で連鎖的に閉店。ブームの短命さを象徴する代表例

ここから読み取れるのは、マーラータンのように 「自分で選んで盛るカスタム方式」 の食べものが長く生き残るということ。マーラータンは好みの野菜・麺・肉を器に取り、重さで会計。ヨアジョンはトッピングを選んでカップを埋めていきます。食材を自分の手で選ぶスタイルなので、外国人旅行者でもメニュー表なしで気軽に楽しめます。マーラータン1杯は ₩8,000〜12,000(約¥860〜1,300)、ヨアジョン1カップはトッピングの重さにより ₩6,000〜9,000(約¥650〜970)前後です。

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ダイソー・オリーブヤング —— お小遣いで楽しむショッピング

プチプラショッピングも、10代にとっては立派な遊びです。 ダイソーは文房具・お菓子・コスメ・雑貨をほとんど₩5,000(約¥540)以下で売る総合雑貨店で、放課後に友だちとぶらぶら覗きながらちょこちょこ買うのが定番コース。オリーブヤングはヘルス&ビューティーセレクトショップで、10代はここでカラーメイクやスキンケア、トレンドアイテムを物色しては買っていきます。どちらも流行りのグルメやグッズがすばやく入荷するので、「いま何がアツいのか」がひと目でわかるトレンドのショーウィンドウ的な存在です。10代が実際に買っているダイソー・オリーブヤングのコスメは別ガイドで紹介しています。

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ホンデ通り・ランダムプレイダンス —— タダで楽しむK-遊び

お金のかからないストリートカルチャーも、10代の遊びの大きな柱です。 代表格が、ホンデの「歩きたくなる通り」や遊び場広場で繰り広げられる バスキング(路上ライブ)とランダムプレイダンス。ランダムプレイダンスとは、K-POPの曲がランダムに流れ、その振り付けを知っている人が飛び出して一緒に踊る——参加型の遊びです。週末になると10〜20代と海外からのK-POPファンが入り混じり、広場を埋め尽くします。見ているだけでも楽しいし、振りを覚えていればすぐ飛び入り参加できるので、旅行者にとってはかなり印象に残る光景のはず。このほか、壁画通りを散策したり、ヴィンテージ・古着屋を冷やかしたり(ホンデ・ソンス)するのも、お金をかけずに楽しめるコースです。

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10代は主にどのエリアで遊んでいる?

遊び場はたいてい、繁華街と塾街の商業エリアに集中しています。 旅行者が参考にできる代表エリアは以下のとおりです。

エリアカラーこんな遊び方
ホンデ10代〜20代前半の中心地ネカット・コノ・脱出ゲーム・バスキング・ランダムプレイダンス、服のショッピング。遊びの密度はNo.1
カンナム塾街+繁華街クレーンゲーム・ゲームセンター・脱出ゲーム・カフェ。放課後の塾の合間に賑わう
コンデ(建大入口)大学街のグルメストリートマーラータン・グルメ・コノ・PCバン。リーズナブルな遊び商圈
シンチョン・イデ大学街コノ・グルメ・プチプラショッピング
ソンス感性・ヴィンテージポップアップ・古着・フォトスポット。ちょっと感度の高い層向け

なかでもホンデは、1ブロックのなかにコインノレバン・ネカット写真・脱出ゲーム・マーラータン・クレーンゲームが全部そろっているので、外国人が10代の遊び文化を一気に体験するにはいちばん理想的なエリアです。

外国人旅行者のための1日モデルコース

韓国の10代の遊びをそのまま追体験したいなら、ホンデを拠点にした半日コースをこう組んでみてください。

  1. マーラータンかヨアジョンでスタート —— 具材やトッピングを自分で選びながら、言葉の心配なく腹ごしらえ。
  2. ネカット写真をワンセット —— ブランド(ハルフィルム・インセンネカットなど)を選んで友情ショット。₩4,000〜6,000(約¥430〜650)。
  3. コインノレバンで数曲 —— 1〜2人で気軽に。₩1,000(約¥110)前後。
  4. クレーンゲーム or 脱出ゲーム —— 短時間ならクレーンゲーム、友だち複数なら脱出ゲーム(英語テーマを確認)。
  5. ダイソー・オリーブヤングをぶらり —— 流行りのお菓子・コスメ・グッズで締めのショッピング。
  6. 週末の夜ならホンデ広場へ —— バスキングやランダムプレイダンスを見学。

いくつかTipsを:

まとめ: 小さくて安い遊びの組み合わせ

韓国の中高生の遊び文化は「ひとつの場所で長居」ではなく、小さくて安い体験をいくつもつなげていくスタイルです。歌を数曲、写真をワンセット、流行りもののグルメをひとつ、ちょっとしたショッピング —— ₩10,000〜30,000(約¥1,100〜3,200)あれば、十分すぎる1日になります。外国人旅行者にとって、このコースはそのまま「生きているK-日常体験」。ホンデの路地でコノ・ネカット・マーラータン・クレーンゲームをまとめてハシゴすれば、韓国の10代がなぜこんな遊び方をするのか、すぐに腑に落ちるはずです。

Sources

いまソウルで人気の体験

Klook.com

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